MSPは本当に素晴らしいです!過去に使用したどのマイクよりも素晴らしいです。
本当は色々と仕事が立て込んでいて我慢しなければと思っていたのですが、気分転換にとMSPをいじり始めたのが運のつき(笑)
知人の評判通りです!もう、夢中になって三味線を鳴らしまくってしまいました。
まず、結果的に気に入ったのが三線用のMSPです。 コントラバス・ウッドベース用も気になったので最後に使用してみたのですが、低域に特性を置いてる感じでしょうか? 好みもあるかもしれませんが、自分はやはり三線用の方が音像もくっきりとしていて好きでした。
今回は「ライブを想定したエアー形態」で試してみました。
自宅の地下スタジオはリハーサルにも対応している広さと機材があるので、自分がライブをする時の環境と同じにセッティングしてみました。
三味線(MSP)→ギターアンプ →PA(ミキサー)→モニター(転がし)x2
DIを通してギターアンプとPAに流す感じです。
ギターアンプは150Wでマーシャル2発のキャビネットで爆音で鳴らしつつ、
転がしのモニターでは実際に前に立ってみてハウリングしないかをチェックしながら音量を上げていきました。
いやー、ハウリングに強いですねえ!自分は轟音のロックバンドの中で三味線を鳴らしていたのでハウリングは気になってましたが、これなら十分耐えうるものだと確信しました。お見事です。
ちなみにギターアンプもPAミキサーもEQはフラットにしてます。なるべく音の再現力をチェックしてみました。
取り付けは津軽三味線(太棹)の場合は少し大変でした。
写真のように棹を抜かないとマグネットが入れれないので、太棹は棹がしっかりしてる分、引き抜くのも大変なのです(苦笑)
恐らく三線とか小唄用の三味線や、中棹あたりはそこまでではないと思いますが、生三味線の場合はこのように棹を外してマグネットを入れました。
それと、マグネットの磁力が強いとは記載されていましたがここまでとは!
これはしっかりと固定されて良いですね!多少の事ではびくともしないので安心です。
なんせ、写真のマグネットの位置から既に磁力で引き合っていましたから凄い!
緑の線は胴部分の木です。ですので写真の位置にMSP本体を置きながらマグネットを入れる感じでした。
恐ろしい勢いでマグネットが飛んでいったので3mmを使用しました。
実は最初8mmをトライしてみましたが、磁力が強すぎて、犬皮(けんぴ)が破れないか心配になるほどでした(苦笑)動かすのもきつかったので3mmにしたのですが、3mmでも十分だと思います。
ちなみに自分が所有する生三味線は普通の人が持つ三味線の皮よりも厚めのものを張ってます。
人に弾かすと音が鳴らない(苦笑)なんて言うくらい厚いんですよ(笑)それでも3mmで十分だと思いましたし、
三味線でも擦れ軽減シートを使用してマイクを移動させた方が良い気もしました(念には念を入れて途中から使用しました)。
太鼓と違って普通の三味線は皮は薄い方だし、カン張り(限界まで皮を張る状態)で使う方も居ると思うので注意は必要かもです!
MSPの位置です。位置によって本当に音が変わるので面白いですね!
最初はB、Cの位置周り、紫の場所辺りを試しましたが、ぼんついた音(皮を緩く張ったような音)でした。
低中域が強調されて籠った感じです。三線に近い音かもです。そういう音を作りたい時はアリですね!
ちなみに駒の横、Aの辺りまで来てしまうと、やはり撥(ばち)や手が当たってしまう時があるので、それ以上前は試せない感じでした。そこに置きたい人は居ないと思うし、右にいけばいくほどぼんつく音になるので問題ないかと。
で、写真の位置が一番良い感じ。。と、言うか津軽三味線っぽい感じがしました。
Bから写真の位置に移動する際は3本の糸をまたいでの移動でしたが、いやはや凄い磁力です!なんなく移動できました。
駒に近づけば近づくほど低音も膨らま過ぎないし、叩きの音も良い感じです!高音もシャープですが耳障りにはなりません。
ちょっと実験してみたのですが。。
Dの位置にもMSPを置きつつ、写真の位置にもMSPを置いて混ぜるのはアリなんじゃないかと思いました。
D辺りだと単体では使えませんが、また別の太さになったので混ぜて使うのはアリかなと。。贅沢ですけど(笑)
例えば、RECの時に完全にエアーのマイキングで、ちょっとの距離で音が変わってしまうよりは、
2つのMSPを使って音を作った方がスピーディーかつ良い音でとれるのでは?と。これはRECで試したいです。
三味線のエアーマイキングは本当に懲り出すと時間がかかってしまうのでそう思いました。
これは不可能な話なのですが、緑の★の位置でも試したかったですねー(笑)
MSPは高さが割とあるので糸の下をもぐらすのは不可能ですが、優れたマイクだけに試したかった。。と、思って皮の内側にMSPを置いてマグネットを外側にしてみるか!と、思ったら、ジャックが引き出せないんですよね(苦笑)そこは潔く諦めました!ですが、写真の位置で間違いないと思います。
動画の意味ない映像ですが(苦笑)エアーによる音確認用の動画です↓
録音の際はブースに入って、生音が録音されないようにして録音してみました。今度はもうちょっとちゃんと演奏します(苦笑)録音機器はSONYのXperiaZ4です。
スマホですけどハイレゾ対応だったりマイクの良さはエンジニアの間でも評判なので使用しました。それにしても。。再現度が半端ないです!高音の鳴りも気持ち良いし、叩きの音も、変にパスパス!ならないのはやはり強力なマグネットの固定もあるのでしょうか?
これ、本当にびっくりですよ。
特に重要な1の糸(一番太い糸)で叩きを入れながら鳴らす音は爆音にしても心地良いです。
小さい音量だとわかり難いんですけど、爆音にしたらポテンシャルがはっきりしますので、このマイクならホールクラスでも余裕で対応できると思いました。
やはりハウリングが少ないのも凄いですね。
細かいところだと。。チューナーの反応も良いのがまた便利です。
三味線は演奏中でも平気で調律が狂ってくるので、例えば轟音の中で演奏している時は、
音が回ってしまうとチューナーも当てにならないんですよ(苦笑)
MSPならばそういったところでもユーザーの手助けをしてくれそうですね。
今回はライブ演奏を想定したテストでしたが、かなり満足です!と、言うか「音」が一番の評価点なわけですし、それでいったらMSPは間違いなく今までで一番良い感じですよ!
これならエレキ三味線使わなくても生三味線をステージに出せちゃうなあ。。って小声で言っておきます(苦笑)
今年も三味線の演奏の仕事もあるので早速使いたいと思います!ちょうどホールクラスの演奏もありますので、使ってみようかと!
次回はライン中心にDAWを使ったRECで色々試したいと思います。
*2016年2月12日に坂本さんよりいただいたコメント。*
★坂本マニ真二郎さんがMSPを使用してくださった作品★
・「黄金時代」 オリエンタルラジオさん率いる「RADIO FISH」の新曲に三味線で参加されています。
・「ウルトラブ」 坂本マニ真二郎さん作曲された『ULTRAMAN』佐山レナ(CV:内田真礼)のキャラクターソング「ウルトラブ」
・「徒桜(あだざくら)」 アニメ「信長の忍び」主題歌「徒桜(あだざくら)」