マンドリン属の楽器は生音ではなかなかボリュームが出ず、
他の楽器とのアンサンブルでは埋もれがちですが、
このピックアップを搭載することで、
楽器に改造を加えることなくアンプから出力する事ができます。
今回はアンサンブルで演奏する場合に、
特にボリューム面で不利になりやすいマンドローネを使用し、
「従来MSPのシンプルキット」だけでなく、
「MSP-V3」の両方を取付け試奏してみました。
■従来MSP シンプルキット■
マンドローネの音を奏者が感じているままに録音できている印象です。
マイクを使ってマンドローネを録音しても奏者が体感している低音の響きはなかなか再現できないことが多いのですが、
素のままでもマンドローネらしさが表現されています。
他の楽器と被るところをイコライジングで少しカットすれば、
ステージでの存在感が出していけるのではないかと思います。
■MSP-V3■
シンプルキットから続けて聴くと、まずはレンジの広さに驚かされます。
ただ奏者の力量もありますが、ピックと弦が当たる音が少し気になるところがあるので、
シンプルキットとは異なり該当する周波数帯をカットする必要が出てきそうです。
■全体の感想■
どちらのピックアップも、衣類の衣擦れや指と弦が擦れる音など、
とても敏感に音を拾うため、演奏をダイレクトに客席や録音に反映することができます。
また、コンデンサマイクではしっかりと拾えない低音を録音できるので、
今後はライブや録音のメインとして活用したいと思いました。
ただライブやアンサンブルの中での録音ではピックアップだけでもよいですが、
ソロの演奏ではコンデンサマイクの音を足しても面白いかもしれません。
以上のとおり非常に優れたピックアップなので、
マンドラ、マンドロンチェロの奏者にも是非チェックしていただきたいです。
*2017年にsawadyさんよりいただいたコメント。*